忍者ブログ

POKO blog

飾り職人・ジュエリークラフトマンによる彫金と趣味と変な日記。

[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

引っ掛る爪。その2
前回のあらすじ・・・


「ダイヤモンドリングの爪が引っ掛る。どうにかしてほしい。」
という依頼がきた。

hibi-110616-01.jpg

    とりあえず小さくなってる爪をぶった切ってくれた。









はい、どうも!剣さんでっす!
今回は↑の続きっす。

ってことで、
新たに爪を作り、立て直すワケなんですけどもっ

どうんな爪にするべか?

元々あった爪のようで少し大きくするか?
板爪にするか? 袋爪にするか?
割り爪にするか???

おまかせなのでセンスが問われるところ・・・

で!

結果的に選んだのは、こちらっ!


hibi-110616-03.jpg  メレーダイヤの共有爪テイストで、

  丸いので衣服はひっかからず、かつ!

  しっかりと8点でダイヤを留めている仕様。






板爪然り、割りを入れない角張る袋爪は、デザイン的にイマイチだし、

かといって、袋爪で丸にヤスリですっても重たい感じになるし、

元々の丸爪にしても、大きさが中途半端で、すぐにまた引っ掛る状態になりそうだし、


じゃあ!


割り爪で、スクエアの角を逃がしつつも当たらない、

横にある共有爪テイストな爪で、しっかり留めるくぁ!

と、いうことです。


hibi-110616-04.jpghibi-110616-05.jpg









爪の先端はピタッっとダイヤについており、

そこから トゥルン っとした丸みを帯びていて、しっかり8点留め。

ダイヤの角も当たらないので実用性に長けておりまっす。


こんな感じに仕上げてみました。


ちなみに、
マニアックな話・・・


今回のロウ付けは、脇石がダイヤだったので、
普通に酸素バーナーでロウ付けしました。
安全のためには「とのこ」を塗るのが一番イイようです。
ダイヤ以外の場合は、レーザーなんかで溶接しましょうっす。
そして、
とりあえず立てた爪は、ロウ付けの際に、
外側にロウを盛ると、下手すると毛細血管現象で彫り留めの方に流れるので、
基本的は内側から流しましょう。どうせ後からカッターなどで石合わせの為に削りますから。
(ま、一部後からすれる箇所を外側からロウ付けしますが)
最後に、
この爪だと、スクエアカットのダイヤの先端を抑えないっすから、
かなり思いっきり留められる。
という利点もありまっす。

拍手[4回]

PR

コメント

コメントを書く